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遺言失敗例 その1

氏名は仮名にて実例を掲載許可いただいております。

~遺言を遺したことがかえって!?~

先日亡くなった加藤実さん(故人)は、奥さんの真理子さん、子供が二人(長男の一郎さんと次男の次郎さん)の4人家族でした。

加藤実さんは、次男の次郎さんが、中学校時代に悪い仲間にそそのかされてグレ始めてから、どうも折り合いが悪く、高校時代に家出してからは、まともに連絡もとれなくなってしまい、そのまま数十年が過ぎてしまいました。

反対に成績優秀、性格温厚、仕事熱心、親孝行の一郎さんは30歳で加藤さん夫妻の気に入る素敵な女性(和美さん)と結婚し、加藤さんの家の敷地の隣に家を建てて住んでくれました。可愛いお孫さんにも恵まれ、加藤さん夫妻は幸せでした。孫たちは高校生と中学生に。

その後、高齢になって弱ってきた加藤実さんと真理子さんご夫妻の面倒は、和美さんが全て看ることに。今どき珍しい「できた」お嫁さんです。一郎さんもとても感謝しています。

加藤さんは、長男一郎さんに「いつも和美さんに面倒をかけてすまない。妻ももう長くない。一郎さんに自分の財産を全て相続して欲しい」と言い、遺言書を作成し、その半年後に、安心したように亡くなりました。

ところが、お葬式直後に長年音信不通だった次郎さんが突然乗り込んできて、遺留分、つまり相続財産の8分の1は自分のものだと主張してきました。年老いた母真理子さんも、一郎さん、和美さんご夫妻も、チンピラのようになってしまった次郎さんにショックを受け、話し合いで解決しようとしました。

「おばあちゃん、あのおじちゃん、誰?や○ざみたい。なんか怖い」
「しっ! 向こう行ってなさい!!」

しかし、次郎さんは、サラ金に多額の借金があるなど、お金に困る事情があるらしく、少しも話し合いには応じず、結局裁判で争うことになってしまいました。

一郎さん一家は、もともと何十年も離れて暮らした次郎さんと、今さら仲良くしようとは、思いませんでした。しかし、それにしても、せっかく父親が残してくれた財産を、法律上の権利だからといって、当然のように8分の1を奪っていく次郎さんが憎たらしいやら、ずっと父の面倒を看てくれた和美さんに申し訳ないやら、母の真理子さんも一郎さんも憤懣やるかたなく、途方に暮れてしまいました。

結局、8分の1にあたる分をお金で渡すことになりました。裁判の途中で、母の真理子さんはショックのあまりなのか、寝たきりに。「金さえもらえば文句ない」最後にそんなことを言い捨てて去って行った次郎さんを、親父が見なくて済んで良かった・・・こんな風に自分に言い聞かすことしかできない一郎さんでした。

<<解決法 ~こうすれば防げたはず~>>

確かに、遺留分を無視した遺言書も無効ということではありません。相続人間で、その遺言内容に異議がなければ、問題はありません。

しかし、亡くなる方が法律の知識が不十分であったこと、私情が入ることにより、遺留分減殺請求権のことを考慮せずに遺言を残してしまい、他方相続人から、遺留分減殺請求権を行使されてあわてる、トラブルになるということは、大変残念なことです。

従って、遺言を残す際には、その後、相続人間で発生しうる様々な問題点をできる限りなくす「事前工夫」が必要です。

もちろん法律的には、遺言に対しての遺留分減殺請求権の行使を阻止する術はありません。

しかし、きたがわ事務所では、遺留分にあたる分の事前の贈与や、遺言書の中の法的効力はない「付言」の緩衝材的効用などを用いて、多くの方の最終的な意思を実現して参りました。

最後くらい、思い通りにしましょうよ。

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